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大峯奥駈け

実 施 日 2016年5月5日〜9日
リーダー 征矢(JAC山行委員会)
報 告 者 小林 (義)
参加者数 14名 (会員2、非会員12)

山行委員会主催の山行に参加。吉野と熊野を結ぶ奥駈道は修験者にとって最も厳しい修行の場で、現在75カ所の行場(靡という)が設置されている。今回歩いたのはその北側で全行程54キロに及び、山中3日間は鎖場や梯子など気の抜けない道を一日10時間以上も要する厳しいものであった。しかし至るところに行場や宿(しゅく)や坊の跡などがあり、修験の雰囲気に浸りうる奥深い山行であった。


GoogleEarth俯瞰図
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1日目 近鉄吉野駅出発 13:00 
吉野竹林院到着15:00 累積標高差214メートル
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5月5日 近鉄吉野駅に集合し.そこから54キロの長い一歩を始める。天気は晴れ、新緑がまぶしい

出発は近鉄吉野駅から               蔵王堂
今宵の宿、竹林院は築250年の宿坊。昭和56年天皇、皇后両陛下も宿泊になった格式の高い宿坊である。 宿坊には大和三庭園の一つ数えられる回遊式の名園、群芳園がある。因みにあとの二つは當麻寺中の坊と大和小泉慈光院の庭園


2日目 竹林院出発 5:30 
山上ケ岳到着 15:20 
累積標高差1673メートル
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 天気は曇りから10時頃には雨へ。展望がきかない険しい山道をひたすら歩くことになる。女性4人は女人結界の五番関から洞川へ。男性10人が先に進んで山上ケ岳宿坊まで。
 この日宿坊を出て前鬼口まで歩き通したのは我々パーティーのほか男性3人組だけであった。


奥千本にある金峯神社。ここから吉野を離れて奥駈けの世界へ。 途中の看板
四寸岩山から大天井ケ岳とその向こうに山上ケ岳。展望がきいたのはここまで。 9:36に着いた二蔵宿(きれいな避難小屋あり)でとうとう雨に追いつかれた
五番関の女人結界。看板には宗教的伝統として守られてきたものでこれを維持したいとあるが、今の時代には説得性に欠ける。女性4人はここでひとまず下山。 山上ケ岳に近づくにつれ霊気がただよう。強風雨の中、油こぼし、鐘掛岩の鎖場、西の覗きを過ぎて宿坊に入る
宿坊は大峯山龍泉寺。山上には5つの宿坊がある。 今日の夕食。ご感想は?

3日目 大峰山寺で参拝した後、
山上ケ岳出発 6:00 弥山到着16:40 
累積標高差1043メートル
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 強風は少し収まったが相変わらず小雨。今日一日は合羽を着けたり脱いだりで展望のない険しい行場をただ足下だけを見ながら進む。
 昨日洞川へ下った女性達は行者還岳に上がり、弥山へ先行。弥山山頂近くは木造階段の急登で四苦八苦。

山頂へ続く石段。はガスの中を進む。 大峰山寺。山上ケ岳山頂は後ろの小高い場所にある。毎年5月3日から9月26日の間堂が開かれ、その間全国の山伏が参詣に訪れる。
蔵王権現が湧出した聖跡である 険しい山ではあるが頂上にはお花畑もある
奥駈けには至る所に坊の存在を証明する石垣が残っている。 小笹の宿には山伏の護摩を焚いた跡も
奥駈け2を代表する峯の一つ、大普賢岳。東面は厳しい絶壁となっている 行者還岳から高度差のある岩場を下る
あまりにも展望の写真がないのでネットから。これは七曜岳から大普賢方面 この長旦場。コースタイムで大普賢から4:15、弥山まで2;15、これに山上ケ岳から大普賢まで2:20を足せば、8時間50分となる。休憩を入れれば10時間

4日目 
弥山出発 6時35分 前鬼口到着 16:50 
累積標高差792メートル。下り692メートル

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今日は久しぶりに晴れ。展望にも期待できそうだ。今日は近畿最高峰八経ケ岳から最後の雄峰である釈迦ケ岳に至り、前鬼口の小中坊に下る。小中坊の主は役の行者を手助けした弟子の子孫。現在第61代で天皇家、出雲大社宮司に次ぐ古い家系である

朝日に輝く八経ケ岳 昨日辿ってきた山上ケ岳から大普賢の稜線
弥山頂上 朝の出発準備。山頂は氷が張る寒さ。小屋は建て替えてきれいになっている。
八経ケ岳から大普賢。背後の右は大台ケ原に続く。 南を見るとこれから行く釈迦ケ岳への稜線
釈迦ケ岳が近づくが稜線の大岩に阻まれて何度も巻いていくので大変である やっとの事で釈迦ケ岳に到着
これで北奥駈道を制覇したことになる しかし南奥駈道も並大抵のことではない。
明治時代まで宿坊となっていた坊の廃墟 今は小中坊だけ。それも土、日だけ開いている。

5日目
 小中坊出発 4時30分 前鬼口バス停到着 6時40分
 下り標高差470メートル

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7時35分の1日1便しかないバスに乗るため、3時起床、4:30出発と最後まで強行軍。昨日と打って変わってまたまた雨。8キロの車道を2時間10分かけて下る。

前鬼のいわれ やっとバス停に着いた