C-2201 | JAN雪崩講習会(Basic Safety Camp) |
開催日 | 2022年03月11日〜13日 | |
開催場所 | ペンションシェルパ周辺、並びに、白馬コルチナスキー場周辺 | |
報告者 | 若木 仁 | |
参加者数 | 4名(会員4名) | |
報告日 | 2022/03/24 |
日程 |
●3/11 1830〜 シェルパにて参加者懇親会 ●Day1 (3/12)
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講習会プログラム |
概要 |
ASCメンバー向けに、日本雪崩ネットワーク(JAN)の2日間にわたるBasic Safety CampをJANのプロバイダーで、戸隠・妙高でツアーガイドを行っている”コトりうむ”の中林寿之氏にお願いして、白馬乗鞍温泉スキー場隣接のシェルパで屋内・屋外演習、白馬コルチナスキー場外にてフィールド演習を行った。今回は受講者が4人だったのでかなり密度の濃い訓練ができた。 初日の午前中に屋外でビーコンの特性、埋没時のビーコンの位置による受信状況の差異、捜索、救出方法、雪質観察を行い、午後の座学で、写真、動画をもとに、雪崩に出会うリスク軽減に向けて、地形判断、気象による積雪、雪質への影響、登行&滑降ルートの選択等を学んだ。 二日目のフィールド演習では、リーダーを交代しながら、座学内容の実践と複数埋没者の捜索、救出をたっぷり行った。雪崩発生から10〜15分の間に埋没者の救出を行うというのは至難の業であり雪崩事故に遭遇した時の迅速な段取り、行動の為にはこの種の講習・演習を何回も受け身体に覚えさせる必要があることを参加者全員が再認識した。 私の経験から、往々にして視界が悪い時に雪崩に出会うことが多いので、破断面の二次崩壊の危険性の判断、上部からの滑降者の制止等々現場の安全管理を徹底して、捜索、救出作業に対するリーダーシップの取り方についても、常日頃、たっぷりと練習しておく必要がある。 野外演習の最後に、標高差300m程を滑降し雪崩地形の通過におけるグループマネージメントを習得した。講師の的確な解説、実技を通じ、参加者全員多くを学んだ二日間であった。 |
Day1 (3/12) |
(01) 宿舎と講習会場のシェルパ | (02) 一日目午前 シェルパの外で 積雪観察用ピット堀り |
(03) 雪質観察 | (04) 雪堀り演習 |
(05) 一日目午後の座学 | (06) 夜の演習 |
(07) 夜の演習続き |
Day2 (3/13) |
(08) 二日目コルチナスキー場トップからフィールド講習開始 左バンクの向こう側が稗田山大崩壊 |
(09) 稗田山大崩壊の雪崩地形を東面から観察 | (10) 稗田山大崩壊の東端の沢筋で演習 |
(11) ピットでの雪質観察 | (12) 雪の結晶観察 |
(13) バープテスト | (14) コンプレッションテスト |
(15) 弱層の観察 |
(16) 雨飾山を正面に昼食休憩 |
(17) 四人の埋没者捜索開始 | (18) 一人目の埋没者ファインサーチ |
(19) 二人目の埋没者のプロービング |
(20) 三人目の埋没者のファインサーチ | (21) 四人目(ビーコン非装着者)のプロービング探査 (4人発見、救出まで捜索開始から24分強かかった) |
(22) 雪崩地形への侵入 | (23) スキーによる湿雪点発生雪崩箇所 |
(24) 雪崩地形の通過演習 | (25) 雪崩地形通過時の グループリスクマネージメント演習 |