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2016 カナダスキーツアーの記録

実 施 日 2016年12月16日〜26日
発起人 平野裕也
報 告 者 平野裕也
参加者数 10名 (会員6名、非会員4名)
スタッフ ガイド:秋山裕司、後藤勝彦
コック:佐々木悠(プロスキーヤー
小屋番:Johnny

カナダゴールデンに近いセルカーク山脈にあるGAH社所有のビスタロッジをベースにバックカントリースキーを楽しんだ。以下はその記録である

旅程の全体概念図

12月16日
18:10成田発 10:30カルガリー着
11:00カルガリー発 バンフ経由 16:50ゴールデン着

秋山ガイドが空港に出迎えてくれる。後藤ガイドの10人乗りバンでバンフに向かう。バンフで昼食。
2時間ほどでゴールデンに到着し今日の宿、ラマダインにチェックイン。
夕食は近くの中華レストランに入ったが酒類がないことが判明。やむなく酒なしの初日となる

カルガリー上空より バンフ市街

12月17日 小雪 -20℃ 
6:30朝食 8:00出発 10:15ロジャースパス着(約1300m)
10:30パス発 14:45バルーパス着(約2200m) 
15:00バルーパス発 16:45ロジャースパス着 18:00ゴールデン着

朝食後、後藤ガイドの車でロジャースパスに向けて出発。気温は−20℃近い。
パスの国立公園事務所で身づくろいし、シールを付けて歩き出す。
4時間以上谷を詰めてバルパスに到着。
雪崩に注意しながら急斜面を下り、谷筋に戻る。あとはひたすらアイスバーン化した凸凹の山道を滑りロジャースパスに到着。
既に薄暗くなっている。車でゴールデンに戻る。
夕食はカナディアンハンバーグレストランに行く。数段重ね
10cm位の厚さのハンバーガーに挑戦!

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結構多くのパーティーが入山している 廃業したホテル横からバルーパスへ

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途中で雪崩救助訓練をする もうすぐバルーパスだ

バルーパス ここからの滑降は-20℃で滑らなかった 降りで見つけた雷鳥(目だけでわかる?)

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GoogleEarth画像 スマホでOpenCycleMapを見る(Geographica)

12月18日 小雪 -20℃ 
9:00出発 GAH(ゴールデンアルパインホリデー社)で事務処理
11:30 ヘリポート着 佐々木悠コック(プロスキーヤー)と合流
11:00ヘリポート発 11:15Vistaロッジ着(2150m) 

 先ずはGAHオフィスで事故免責書類にサインし、ヘリポートへ。他の小屋に入るグループもあり、やや混雑したが昼頃に2組に別れてヘリに搭乗する。
 視界があまり良くないため谷筋に沿って飛び
15分程でVISTAロッジに到着。VISTA ロッジは12名収容のこじんまりした山小屋で、今シーズン初使用のためすっかり冷え込んでいたがジョニーがあらかじめ入山し薪ストーブを焚いてくれたのでまもなくT シャツでも過ごせるほど快適になる。
 水汲みや荷物整理などであわただしいひと時を過ごし、落ち着いたところで但田、柴田、増田、木村、平野5名は近くの斜面を一滑りする。その間、残ったメンバーはベッド作りなどの労働奉仕。
 
10mほど離れたところのサウナ小屋のストーブにも火が入り、入浴準備完了したので女性陣が初体験。
 続いて男性陣が順番に入ったが脱衣室で脱衣をかき廻した人がいたとかで、下着を間違えるやら濡れた床に落ちたシャツを見つけて大騒ぎするやら大混乱の一幕も。
 全員揃ったところで乾杯。ハンバーグ、マッシュルーム、ポテト、ご飯、味噌汁など佐々木コックが腕に撚りをかけた豪華夕食で
1日目を終わる。夜中、煙突に近い部屋は暑くて大変だったとのこと!

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Route TransCanadienneカナダ大陸横断道路1号脇のヘリポートからVista Hutへ


カナダ横断ハイウェイ横からヘリで入山 ビールも生鮮食料品もたっぷり積んでくれる
目印の杭にピタリと寄せて着地した

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ヘリポートの小屋で出発を待つ 寒い ビスタロッジの初仕事は水運び

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ホット一息の歓談 遠いトイレへの途中から ビスタロッジ

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ガイド:秋山裕司 コック:佐々木悠 ガイド:後藤勝彦 小屋管理人:JOHNNY

12月19日 雪 -15℃ 
9:30出発 10:30 稜線2400m地点 3本滑る
15:00 Vista Rodge着

 焼き鮭、納豆、たくあん、味噌汁、ごはん、卵焼き、フルーツの純和風朝食を済ませ、昼食用に野菜、ハム、チーズ、パテなどを挟んだサンドウィッチを作る。
 小雪の中、小屋からハイクアップし
2時間弱で2650mほどの稜線に出る。ここから膝下位の深雪の斜面にドロップ。気温が低いためか期待したパウダーと言うわけにはゆかず四苦八苦しながら300mほどを滑る。3本滑った。
 おまけは近くの斜面をもう
1本滑りそのまま小屋の標高より低い樹林帯まで滑り下る。池からハイクアップして小屋に戻り今日の行動を終わる。
 サウナ脱衣室の人数制限をしたため昨日の混乱はなく入浴。夕食はサーモン、カジキマグロ刺身、インゲン胡麻和え、たくあん、肉じゃが、ご飯、味噌汁、サバ塩焼きとこれまた豪華!

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赤:登り、青:降り 3本滑る おまけにあと1本滑った人もいた

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ランチには何のサンドイッチにしようか? 出発 雪崩に備えて10m間隔で

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稜線に到達し ここからドロップ 夕食はサーモン・カジキマグロの刺身 サバの塩焼きと豪華

12月20日 雪 -8℃ 
9:30出発 小屋下のツリーラン1本、稜線から滑降2本
15:30 Vista Rodge着

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小屋から降り、下の湖からさらに下る急斜面は巨岩がゴロゴロして滑り難い、ガイドとスタッフ達は岩からジャンプしていた

 朝食はパン、ベーコン、目玉焼き、ポテト、ヨーグルト、フルーツと家の食事をはるかに凌ぐ。
 気温が少し上がってきた。雪が少し激しく、視界もあまり良くなかったので小屋から下のモミやトウヒ、ゴヨウマツの樹林を滑降。ハイクアップ中、
2本先の沢筋を雪崩が落ちるのを目撃する。池まで登ると一瞬薄日が差したので、上部の稜線までハイクアップ。昨日とは違う斜面を2本滑って今日の行動を終了する。
 サウナまでの歓談は芝田さんのフルート、徳永さんの歌なども入り大盛りあがり。夕食はアボガドやエビなどの巻きずしにうどんと言ったメニュー。コックの佐々木さんのスキーは当然だが料理の腕前、センスも見事で全員感心しきり

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朝食はベーグル、ソーセージ目玉焼きなどなど     おまけに豪華フルーツも

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厨房のコック悠ちゃん(実はプロスキーヤー) 転んだら起き上がれないツリーラン

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巨岩の上に宙づりの但田さん 細ロープで吊り下げて降ろす

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目を凝らせばぼんやり裸体が! サウナ小屋

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ななんと!夕食は巻きずしにうどんなど
悠ちゃんのホタテ・エビ入り掻き揚げ

12月21日 雪 -12℃ 
9:30出発 稜線から滑降3本
15:30 Vista Rodge着

 今日も雪。残念ながら今回のカナダは青空に映える峰々を見ることはできそうもない。
 朝食の焼き鮭、納豆、味噌汁、ごはん、卵焼き、フルーツを堪能し、全員元気いっぱいの最終日のスキーに出発する。
 昨日と違う稜線を目指してハイクアップ。異なる斜面を
3本滑り行動終了。
 最終日の夜のメニューはショウガ焼き定食とごはん、味噌汁

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昨日の樹林帯に懲りて 稜線から3本滑った

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今日も雪の中ご出勤 稜線は近いぞ

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ほっと一息 ユーちゃんと お馴染み夕食前の団らん

12月22日 雪 -13℃ 
小屋内の清掃・片付け
11:00ヘリ飛来 11:20ヘリポート帰着
15:00 バンフ・パーク・ロッジ・ホテル着

 朝食にパン、ベーコン、目玉焼き、ヨーグルト、フルーツなどを楽しみ、小屋掃除と小屋閉めなど下山準備にかかる。今日も雪で、ヘリが飛ぶかどうか不安だったが11時ころガスの中からローター音が聞こえ、ほっとする。
 
2回に分けて下山し、ヘリポートで集合して後藤車でバンフのパークロッジに向かう。バンフは夏の賑わいから比べるとずっと静かだが、それでもクリスマスをスキー場で過ごす家族連れやスキーグループで結構な賑わいだ。
 夕食は皆でステーキを食べに行き、無事な下山をお祝いする。
 明日は予備日なのでどう過ごすか話し合いの結果、平野、但田(夫)、柴田はサンシャインスキー場に行くことに決定、あとは買い物や街の散策で過ごすことにする

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今日でお別れ、4日間お世話になりました ヘリ到着

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ヘリポートに無事帰着 バンフでステーキディナー。お疲れ様でした

フル3日の軌跡(ビスタロッジ付近)

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カシミール3Dにカナダ地図を読み込んでトラックを載せたもの ヘリの航跡も

12月23日 雪  

予備日 フリーデー

 (スキー組)
 ホテルで往復バス券と1日リフト券を購入(税込106ドルと高め)し、ホテルの前からサンシャインスキー場行のバスに乗る。30分程でスキー場着。ゴンドラで2600mほどの広大なゲレンデに到着し3つあるピークのすべてを滑りまくる
 (というか、はじめは但田さんとロッジでビールでも飲みながら優雅にゲレンデスキーを楽しもうとの魂胆だったが、芝田さんが元気いっぱい、昼食も抜きで動き回る羽目に
,と言うのが実情)

(買い物組)
 スーパーに行ったり日本食屋に行ったりしてサーモン、メープルシロップなど買い込む人、明日の朝食用に4ドルのカップ天ぷらそばを買う人などそれぞれにバンフの一日を過ごす


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但田さんのテレマーク  平野さんのテレマーク

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サンシャインスキー場。あと2山すべてスキー場 バンフのクリスマス 日本の正月にも似て静かなもの

12月24日 雪  

7:00 バンフ発 9:30カルガリー空港着
16:30 アクレイムホテル着

 雪のため道路事情が悪いので早目の出発となり、秋山さん、後藤さんが7時にホテルに迎えにくる。カルガリー空港までは順調に到着し、搭乗手続きをして両ガイドとお別れの挨拶をする。
 成田行きは
11:45だったが一向に搭乗案内がない。そうこうするうち雪による滑走路短縮のため重量制限の必要があるとのことで別便に乗り換えてくれる人の募集が始まる。但田夫妻は羽田から富山空港への乗り継ぎ便があることを理由に予定便に乗ることができたが、結局チェックイン順(とアナウンスは言っていたが事実は不明)に我々8人を含む30人ほどが足きりに遭う羽目に。
 明日のバンクーバー経由帰国便の予約確定が済んだところでエアカナダの手違いにより荷物が直行便で一足先に成田に向かったことが判明、土産のサーモンが腐ったらどうしてくれるかとか、着るものがないので防寒具を買ったら補償してくれるかなどごちゃごちゃやっているうち数時間が過ぎる。
 エアカナダが近くのホテルの宿泊手配をしてくれ、
3食分32ドルのミールバウチャーに加え謝罪に800ドルのエアカナダ航空券バウチャーをあてがわれて近くのアクレイムホテルに着いた時にはすでに夕方だった。頂いたミールバウチャーを全額使い、ホテルに隣接したレストランで夕食を食べたが、バウチャーはチップや酒には使えないなど支払いに四苦八苦。
 後日情報だが、但田さん夫妻の成田直行便も大幅に遅れ、結局冨山行の便には間に合わなかったため敏恵さんは新幹線で富山に向かい、富山駅前ホテルで
1泊したとのこと、帰るも残るも大騒動の帰国となった。


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カルガリー空港でお別れ この後大変なことに カナダ航空の手配したホテルへ

12月25日 曇  

6:30アクレイムホテル発 
11:10カルガリー発(8:15の遅延便) 12:10バンクーバー着
14:20成田行発(13:50の遅延便)

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バンクーバー行臨時便 パイロットが来なくて延々と待つ ボンバルディア機のプロペラが止まって写っている

 タクシーでカルガリー空港に向かいバンクーバー便にチェックインしたまでは順調だったが、予定便のパイロット繰りがつかず、3時間遅れで出発、バンクーバーの時差が1時間あったのでかろうじて1時間待ちで成田便に搭乗できた。今日も航空便に悩まされる1日となった

12月26日   

16:30 成田着

 1日遅れての帰国となったが、昨日到着していたスキーなど預け荷物と無事再会でき、三々五々帰宅の途に着いた

付録の動画4本


秋山ガイド作成の動画 オレンジのジャケットで飛んでいるのはJohnny
黒いジャケットは佐々木悠プロ、そしてガイド達
我々はモッタリとすべっている


平野さん撮影・編集の動画 


予備日にゲレンデで滑る テレマークの2人


小屋でフルートを吹く芝田さん、歌う徳永さん