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槍・穂高の展望台へ行って貯筋?

  開催日 2020年09月08日-10日
報告者 伊藤謙二
参加者 2名(会員2名/米倉久邦氏同行)
報告日 2020/09/12

 年金生活者になって久しい。貯金なんて減る一方である。コロナ禍の為に外出も山行の回数も以前より減って外界との接触が少なくなると気力・体力・知力も落ちてきてますます老人化が進みそうだ。こんな時にはせめて貯金じゃなく貯筋をしようと槍・穂高の展望台である蝶ヶ岳に出かけた。

2020年9月8日(火曜日)
 上高地バスターミナルのバス駐車数が少ない。梓川沿いを歩き河童橋を眺めても何か寒々としている。近くまでゆくと流石に人気スポットだけに例年よりはるかに少ないがある程度の人達がいた。山研での宿泊者は我々以外にBCCのメンバーの女性一人のみ。
 管理人の山田ポールさんと一緒に4人で米倉シェフ準備のご馳走に舌鼓を打つ。20時からzoomで山研委員会が開催されていたが2階和室からでも安井さんや和田さんの声が聞き取れた。

01 梓川沿いから見る河童橋が何故か
寒々と思える。
02 例年より少ないがある程度の人達がいた
河童橋付近

2020年9月9日(水曜日)
 6時過ぎに山研を出発。横尾から樹林帯の急登が始まるが稜線に出てからの槍・穂高の眺望を楽しみに頑張る。槍見台では北鎌尾根は見えたものの残念ながら穂先は雲に隠れていて見えなかった。数組の下山者とすれ違ったが我々以外に登山者はいないと思っていたら若人が足早に追い抜いて行った。徳沢にテントを張って今日は蝶ヶ岳経由、テン場に戻るというソロテント人だった。
 2年前に木村さん、平野さんと3人で常念から蝶ヶ岳、大滝山、中村新道から特本峠経由、山研に行った際、安井さんがJACのメンバーが明神岳で遭難されその後の対応策を取られていたのを思い出しながら歩いていたら漸く稜線に出た。楽しみだった槍・穂高の頂上部は厚い雲に隠れて見えない。でも明日は今日よりも好天になる筈と念じながら左手側に二重山稜をみてから漸く蝶ヶ岳ヒュッテに入る。
 収容能力200人の山小屋も本日の宿泊客は17〜18人程度。本来の相部屋も2人ずつのスペースに仕切られしかも今回はそこに1人ずつとまるのでまるで個室だ。

03 漸く常念岳、横通岳、東天井岳、
大天井岳が見えてきた。
04 横尾尾根や赤沢山も見えてきた。

05 稜線に出たが槍ヶ岳は見えない。 06 北鎌尾根は見えるのだが穂先は見えない。

07 霞沢岳 08 蝶ヶ岳の二重山稜

09 瞑想の丘が見えてきた。

10 瞑想の丘の展望指示盤からも
槍・穂高の稜線は見えない。
11 まるで個室

2020年9月10日(木曜日)
 夜半に強い風雨が屋根に響く。好天の筈だったのにヒュッテを出発する7時迄 待っても晴れない。折角の槍・穂高の展望台もこれじゃおしまいだ。上下のレインスーツを着けて下山開始。長塀山を過ぎる頃に雨が上がったが徳沢に着いた時には青空が見え始めた。ハルニレの林を過ぎて北海道の匂いを感じながら上高地から沢渡経由、帰路についた。
 念願の槍・穂高の眺望を楽しめなかったが、歩数計によれば2日間とも21,000歩以上歩いたので何がしかの貯筋になっただろうと慰めている。

12 長塀山頂上、雨はあがったが樹幹越しでも
穂高連峰は見えなかった。
13 大きな白花穂のサラシナショウマが美しい

14 カニコウモリの白色の頭花の先端の暗褐色の紅が
口紅の様でかわいい。
15 ハルニレの林、北海道の匂いがする?

ルート図
ルート図(=9/9,=9/10)
登行図
国土地理院WEB