P-2018
群馬県境稜線トレイル(2)
(平標登山口〜野反湖32.5km)

  開催日 2020年10月17日〜10月19日
報告者 平野裕也
参加者 2名(会員1名/会員外1名)
報告日 2020/10/21

1.はじめに
 今月初めに鳥居峠から野反湖迄50km強を歩き、今回は残り50kmを谷川岳馬蹄形から野反湖までつなぐ計画を立てたが、あいにくの雪予報などがあり、計画を短縮して平標から野反湖までの2泊3日に変更した。前回と違いコースは笹が刈り払われており、歩き易かった一方、2日目のムジナ平迄の行程はアップダウンがきつく、エスケープルートもない17km、11時間半のアルバイトを強いられた。谷川岳馬蹄形から平標までの残り20kmは来年に持ち越しとなった。

2.行動記録

10月17日(土) 雨
 平標山登山口を12時40分に出発、雨の中の入山となった。林道歩き45分、登山道歩き約1時間で霧にかすむ平標山の家に到着、同宿は5名とひっそりとした初日だった。

雨の入山 山の家はランプ

10月18日(日)晴の日曇り
 6時30分に出発。初冠雪の浅間山が美しい。今日の長い行程を考え、三国山はトラバースルートをとり、三国峠に下る。9時30分にたくさんの登山客でにぎわっている三国峠に到着、ここからは終日人に遇わないトレイル歩きとなった。稲包山には午後1時前に到着、山頂で360度の展望を楽しみ、いざ出発と地図を見るとなんとトレイルは5分ほど下の分岐から西に延びる稜線であることが判明、貴重な時間をロスしてしまった。
 午後2時過ぎに三坂峠に着くと「ここから白砂山までエスケープルートなし、水場は枯れることあり、携帯つながらない、クマ情報アリ」など警告の看板があり、ここからは新規開拓のルートらしい。幸い前回と違い、笹はきれいに刈り払われておりルートを探す必要はない。3時間以上かかって暗くなる頃セバトの頭に到着、ヘッデンを点けて行くと「水」のサインがあり、ザックを置いて5分ほど藪の中を下るとわずかではあるが水の流れを確認、水を補給してしばらく行くと暗闇に金属製のカマボコ型ムジナ平避難小屋が浮かび上がった。18時を回っていた。鍋などつついて夕食とした。

平標山の家の鐘 浅間山は初冠雪

三坂峠の警告看板 小屋内の夕食

10月19日(月)曇り
 夜中、外に出ると一面白霜に覆われ、初冬の風景に変わっていた。寒さに身震いし、シュラフに入ったが、深い眠りになることはなかった。4時に起床、朝食を済ませ、お世話になった小屋を後にした。上ノ倉山のきつい登りをあえぎながら行く。前回歩いた横手山から草津の噴火現場の煙も見える。標高2,000m前後の稜線のアップダウンを繰り返し、11時に白砂山に到着した。ここからは野反湖迄コースタイムで3時間半ほどなので3時11分の最終バスには間に合うだろうと安堵したのがあだになり、地蔵峠に着いたのは午後2時半に近かった。ここからはコースタイムで45分、かなり厳しい。ひざ痛も忘れて飛ばし、野反湖には14時55分に到着、着替えする暇もなくバスに乗り込んで今回の32.5kmのトレイル歩きを終了した。

朝焼け

ムジナ平の避難小屋(中央) 白砂山に到着

野反湖が見えた

ルート図
登行図
国土地理院WEB