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立山室堂周辺の山々と
御山谷を滑る

  開催日 4月21日(水)〜23日(金)
参加者 5名(会員1名、会員外4名)
報告者 平野裕也
報告日 2021/04/30

 入山が楽な室堂山荘をベースに3日間の山スキーを楽しんだ。初日は浄土山、室堂山、2日目は国見岳、山崎カール、そして最終日は今回のハイライト、御山谷を黒四ダムまで下る1300mの大滑降で掉尾を飾ったが、黒四ダムに出てからロッジくろよんまでは想像以上の難路で、途中、ロープを使う場面もあった。シニアチームには少々厳しい3日間だったが、久々に充実感いっぱいの山行となった。

4月21日(水)快晴
 連休前の扇沢無料駐車場は流石に満杯とまでは言えないがそれでも各地からの車で8割方埋っている。室堂山荘に荷物を置き、浄土山に登る。気温が高く、雪もさほど固くない。13時前に山頂着、五色から薬師、槍の稜線が光っている。数年前の連休に辿った日本オートルートだ。山頂から室堂に下り、続いて室堂山に登る。快適な滑降で室堂山荘着は15時過ぎ。風呂、宴会のあと結構な夕食をいただき、ちょっぴり飲みなおして21時には就寝。

(1) 登山者でにぎわう室堂 (2) 浄土山を目指して

(3) 室堂山から日本オートルートを望む

4/21 浄土山、室堂山トラック 国土地理院地図
4/21 登行図 (累計高度+/-594m)

4月22日(木)快晴
 当初奥大日岳を予定したが、国見岳に刻まれた素晴らしいシュプールに誘われ、国見岳を目指す。1時間20分ほどで山頂に到着、一服後に滑走開始、あっという間に室堂に滑り込む。一旦室堂山荘に戻り外のベンチでランチを済ました後、一ノ越への途中から山崎カールへのトラバースに入る。カールに入ってからはローソク岩を目指して登り、カールの底の平坦になったところで一服、滑降に入る。最後はブル道に滑り込んで14:30、今日の行動を終了した。

(4) 剣岳が見える

(5) 国見岳山頂にて (6) 山崎カールのローソク岩

4/22 国見岳、山崎カールトラック 国土地理院地図
4/22 登行図 (累計高度+664m/-647m)

4月23日(金)快晴
 前日に富山県山岳救助隊のオフィスで御山谷の状況を確認したところ、1600m付近から水流が出ているが今が絶好のコンディションとの情報、ダムまで滑るべく出発する。9:20一ノ越に到着、2年前に遡行した御山谷を覗くとのっぺりした雪面がどこまでも続いている。
 滑降準備をしてダムまで標高差1300mの大滑降を開始。順調に高度を下げ、1500mあたりで水流が現れたのでスノーブリッジを使って早めに左岸に移るも、間もなく岸壁で進路を絶たれる。再度右岸に渡り、ダムの直前でちょっと危なげな渡渉を敢行、左岸に渡って登山道らしきところを辿る。
 しかし、道は全く不明瞭で、間もなくダムに沿った急峻なヤブで進路を絶たれ、急傾斜の雪壁のところで安全を期してロープを使用。ロッジくろよんの屋根が見えて一安心、あとは見え隠れする舗装道路を辿って15:30に黒部湖駅に到着した。シニアにとってはちょっと厳しい山行となったが充実感は一入だった。

(7) 御山谷上部

(8) 一ノ越からのシュプール

(9) 水流が出た1500m付近 (10) 渡渉

(11) ビレイして雪壁を登る

4/23 御山谷トラック 国土地理院地図
4/23 登行図 (累計高度+736m/-1749m)

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