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ミヤマシロチョウ観察会と 湯ノ丸山登山 |
開催日 | 2021年7月10日(土) | |
参加者 | 約20名 | |
報告者 | 半田祐一 | |
報告日 | 2021/07/11 |
日本山岳会群馬支部/自然保護委員会が主催する「ミヤマシロチョウ観察会と湯ノ丸山登山」に参加した.絶滅が危惧されているこの高山蝶の保護活動を推進している「嬬恋村高山蝶を守る会」(宮崎光男会長)のご協力でその生態をたっぷり知ることができた.子どもの頃から蝶好きの著者は初めての参加で幸運にも成虫と蛹を見つけることができ感動の体験となった.梅雨のつかの間の好天に恵まれ,高山蝶観察と湯ノ丸登山を楽しむことができた. |
コースタイム |
湯ノ丸山地蔵峠/駐車場(1730m) 集合09:00 出発09:20〜牧場(ミヤマシロチョウ観察)〜11:10蝶の丘(昼食)11:30〜12:50湯ノ丸山 (2100m)〜14:50駐車場 解散15:20 |
行程 |
群馬支部が企画する初めての一般の方対象のツアー企画との説明があった.昨年も同じ企画が計画されたが悪天候のため中止になったという.地元から小学生2人を含む男女20人が参加となった.群馬在住という制限があったが運よく参加できることになった.
「嬬恋村高山蝶を守る会」宮崎会長からは高山蝶が生きるための棲息環境の大切さの説明があった.ミヤマシロチョウの食樹である「メギ」(目の木)は落葉松や笹が繁茂して日向を好む生育環境が悪化している.昔は放牧の牛が下草を食べることで守られていたが現在は放牧数が減り(300頭→30頭),牛の代りを人間がやって生育環境を守っているとのことであった.湯ノ丸高原はレンゲツツジの宝庫でもありこのような植生の保護は大きな課題である. 大きな牛の爆弾(バケツサイズの糞)に足元を注意しながら牧場を歩く.タグが付けられ保護されているメギの木の周りで幸運にも成虫を発見する.既に羽の形が透けて見える黄色い蛹をいくつか見つけることができた.7−8月に孵化した幼虫は3齢で越冬するという.綿の塊のような共同の越冬巣がいくつも見つかる. 春になると越冬した幼虫がメギの若葉を食べて大きくなり,蛹化し7−8月に成虫になるという一生である.この越冬巣の数で個体の棲息数の推移を把握しているそうである. 昼食後は湯ノ丸山を目指す.ゆったりした山頂で眺めもよく気持ちがよい.参加者全員で記念撮影後,下山する.私が一番遠くからの参加者であったが,長い日帰りドライブも苦にならない充実した観察会となった.お世話いただいた群馬支部のスタッフの方に深く感謝します. |
(1) 参加者集合 | (2) 嬬恋村高山蝶を守る会(宮崎光男会長) |
(3) パーティに別れて出発 | (4) リフト脇を登る |
(6) ミヤマシロチョウ |
(5) 牧場を歩く | (7) 越冬巣 |
(8) 牛と遭遇 | (9) 放牧された牛 |
(10) ミヤマシロチョウの蛹@熊笹 羽の形が透けて羽化が近い |
(11) 蛹@熊笹 | (15) 蛹@メギの木(棘がいっぱい) |
(12) 大きなメギの木を囲んで観察 | (13) 興味深い説明に耳を傾ける |
(14) ランチタイム | (16) メギの木(目薬の木) |
(17) 牧場を抜けて登山道に戻る@鐘峠 | (18) ミネウスユキソウ |
(19) 中腹からの眺め/左桟敷山,浅間山は雲の中 | (20) ゴゼンタチバナ |
(21) もうひと頑張り | (22) レンゲツツジがまだ残っている |
(23) 頂上が見えてきた | (24) 湯ノ丸山頂上(2100m) |
頂上からの展望/東側 浅間山方面 |
頂上からの展望/西側 中央に烏帽子岳 |
(25) 下山開始 | (26) ナナカマド(地味な時期) |
(27) アズマシャクナゲ | (28) ゲレンデを下る |
トラック図 国土地理院地図 |
登行図 |