開催日:2023年8月27日~29日
参加者:平野他会員外3名
報告者:平野裕也
報告日:2023年9月3日
北アルプス裏銀座を野口五郎岳まで歩き、武村新道を下って湯俣に下山する2泊3日の山旅。晩夏のたおやかな稜線歩きを満喫した。しかし日本アルプス三大急登のブナ立て尾根、急坂の下降が続く武村新道には疲れました。
8月27日(日) 晴夕方ガス
7時に高瀬ダムを出発。日本アルプス3大急登と言われるブナ立て尾根、60年ぶりの再会だ。喘ぎあえぎ登り4時間半かかって烏帽子小屋に到着。なんといっても70代、80代の4人なので今日は小屋泊まりだ。飲むには早いのでにせ烏帽子岳まで散歩。花の終わったコマクサ群落の中を歩く。空模様が怪しくなったので烏帽子岳には行かずに小屋に戻り、乾杯。コロナ以来、山小屋はすっかり変身しカーテンで仕切られた4人ではもったいないような広さの部屋で7時就寝。
8月28日(月)晴
5時15分に出発。気温は10度と肌寒い。三ツ岳の山腹をトラバースし、野口五郎岳の二重山稜を観察して野口五郎山頂9時着。野口五郎小屋を越えて武村新道分岐には9時45分着。この新道は初めてなのでちょっと心配したが踏み跡ははっきりしており迷うことはないが急坂の下りが連続し、そのうえ石灰岩の砂粒が滑りやすくそれなりに緊張する。南真砂岳と湯俣岳の間、ワリモ沢側の崩落が激しく恐ろしいほどだ。やがて眼下に湯俣川が見え、湯けむりをあげる墳湯丘も見えた。湯俣の晴嵐荘には15時15分に到着。やれやれビールで老人4人の健闘をたたえ合う。晴嵐荘はコロナ禍で数年休業しており久しぶりの再開とのことで、ご主人の手作りカレーと昔ながらの素朴な内湯を堪能した。60年近く前、閉鎖されていた伊藤新道を辿って三俣蓮華小屋でご主人の故伊藤正一氏に歓待され、ワインを1本いただいたことなど思い出された。今年、息子さんたちの努力で再開されたことは喜ばしい限りだ。