白銀荘ベース北海道遠征

開催日 2024年1月4日~8日
参加者 4名(会員2名、会員外2名)
報告者 福森亮二
報告日 2024年1月15日

近年の暖冬で、関西から行ける岐阜、長野あたりは、年末年始の長期休暇には、十分な積雪がない年も多い(今年もそうだった。)。そこで、暦の並びのよい2024年のお正月休みに北海道遠征を行った。10月から企画し、11月には予約を入れて、1月4日から8日の日程で行ってきた。1月5日、6日、7日の3日間、白銀荘をベースに日帰りのツアーを行うことができた。

行動記録

8:07 白銀荘を出発。右手の林の中を登る。
9:45 1380mまで登ったが風が強く、登高を断念して滑走へ。
10:00 滑走開始
10:33 白銀荘
12:25 白銀荘を出発
12:56 1130m地点
13:09 滑走開始
13:16 白銀荘

低気圧接近で荒れ模様の天気。気温は高めだがとにかく風が強い。白銀荘から右手の林の中のトレースを辿る。

しばらく雪が降っていないようで、トレースは明瞭。1380mまで登ったが、植生が乏しくなるととたんに風が強い。ガスで視界もよくないので、登るのをあきらめて滑走へ。

雪はいいが、滑走跡だらけの不整地スキー場状態。白銀荘で少しゆっくりし、昼食を済ませてから、牛尼さんと二人で午後の部へ。夏道沿いの林が少し切り開かれていてゲレンデのようなオープンバーンになっている。低気圧接近で、かなり吹雪いているが、ゲレンデなら大丈夫かと、その左端を登高。1130m付近で少し尾根状の場所まで出たところ、すごい強風。気温は高めなので行こうと思えば行けそうではあるが、あんまり楽しい感じでもないので、あきらめてあっさり撤退。30分ほどしか登っていないので、ちょっと滑っただけだが、新雪もちょっと積もり、暴風でトレースも消えていて、それなりによかった。午後は白銀荘でまったり。温泉もいい。外は雪が舞っている。明日は新雪が楽しめそう。

8:05 白銀荘出発
8:50 振子沢渡渉
10:00 1360m地点。1290mまで1回目の滑走
11:45 1580mまで登高したが、ガスで視界がない。
12:03 滑走開始
12:30 1320mまで滑走。1400m以下は新雪がいい感じ。登り返し。
12:50 1395mまで登り返し。
13:04 滑走開始
13:18 振子沢
13:37 白銀荘帰着

新雪が30cm以上積もっている。風も昨日よりだいぶ弱い。新雪でトレースが埋まり、白銀荘の駐車場から登山道への入口が分からない。立派な鳥居のような「前十勝岳登山口」の標識はあるのだが。なんとかトレース跡を見つけ、観測所(小さなログハウスのような建物)の横を通り、振子沢へ。

ふかふか雪のラッセル。1番乗りで、トレースが消えている部分もあったので、適宜ルートを探しながら振子沢の渡渉点へ。登山道があるので橋がかかっているはずだが、どれが橋なのか分からない。スノーブリッジはいくつかあったので適当に渡り、カバワラ尾根の登高開始。

すぐあとから登ってきていた単独行の人は左手へ。シュナイダールートへ行くのだろうか。われわれは、カバワラ尾根をまっすぐ登高。いい感じの疎林。後続が次々に登ってくる。1360mから1回目の滑走。やはり降り立ての新雪はいい。少しだが気持ちよく滑走。シールを貼り直して1580mまで登ったが、雪が少ないのか風で飛んでしまうのかハイマツがきちんと埋まっていない。ガスが濃くなり視界が乏しい。

風はそこまで強くないので、まだ登ろうと思えばいけそうだが、雪も固い箇所がでてきたので、滑走することに。

初めのうちは、ホワイトアウト気味で凸凹がよく見えないのと、雪が固い箇所と柔らかい箇所が交互に出てくるので、かなり滑りにくかった。

1400m付近まで下ると、視界が良くなり、新雪も深くなり柔らかさも一定になって気持ちよく滑れた。

一番良かった箇所を登り返して堪能し、下山へ。振子沢をスノーブリッジで渡り、少し階段登高し、スキーのまま滑って白銀荘へ戻った。

帰りは立派なトレースができていた。新雪を踏んでラッセルしつつ、ルートを探しつつという山スキーらしい山行で満足度高し。雪も素晴らしかった。

3日目の夕食は、パスタ。ツナとキャベツとピーマンのオイル系パスタと、玉ねぎと生サーモンを入れたクリームパスタの2本立て。大根サラダ。

6:55 富良野思惟林(休業中)の向かいの駐車スペースから出発
7:23 ヌッカクシ富良野川を渡り、北尾根に取り付く。
7:56 ベベルイ沢を渡り、富良野岳ジャイアント尾根へ
9:25 1500mから1回目の滑走へ
10:40 1520mから滑走へ。
11:05 滑走開始
11:23 ベベルイ沢をトラバースして北尾根へ
11:50 北尾根の左側の緩斜面を滑走中、3人とはぐれる。
12:38 再集合し、出発
13:14 車まで戻った。

駐車場がいっぱいになる恐れがあるということで、早めの出発。10台以上は駐められそうな広さで除雪されている。われわれが着いたときは先着は3台ほどだった。道路脇の除雪で出来た雪の山の上にスキーのトレースがある。道路に沿って130mほど下り、さらに斜面をおりてヌッカクシ富良野川へ。地図上で堰堤があり池になっている箇所は、雪の中に細い流れがいくつもある状態。スノーブリッジはないが、橋がかけてあったり、幅が狭かったりで、簡単に渡れる(橋からもう少しで落ちそうになったが。)。

ヌッカクシ富良野川を渡ると北尾根の裾をまいてベベルイ沢の右岸斜面を登っていく。

1100mあたりでベベルイ沢を渡り(雪で埋まっているので簡単に渡れる。1100mより下では、雪が少ないのか割れている箇所もあったが。)、ジャイアント尾根にむけて登る。尾根に出るまでの斜面は傾斜があり、しかもトレースの斜度が安定せず、ところどころ急登が出てきて疲弊する。

尾根に出ると風がある。気温もかなり低い。1500mまで登ったところからベベルイ沢が見通せたので、1回目の滑走へ。ベベルイ沢の雰囲気は、野谷荘司の東谷の上部(が一番いい状態のとき)に似ている。尾根は1500mでも雪が固いが、沢の中はパウダーが溜まっており、ふかふか。

1390mあたりまで滑り、その先が急斜面になっている様子だったので、そこからシールを貼ってトラバースして尾根に戻り、再度、1520mへ。

ベベルイ沢の中はどこでも滑れそうだが、初めてなのでどこを滑るのが正解なのか分からない。最終的には北尾根を下ることになるので、とりあえず、北尾根に向けてトラバース。北尾根に出てからは、尾根の左側斜面を適宜滑走。いい雪。地元の人は、パック雪でイマイチのように言っていたが、われわれからすれば十分よいパウダーだった。

北尾根は積雪量が少ないのか薮が濃い。

1170mあたりで、牛尼さんら3人とはぐれた。私は尾根上にいたが、3人は北側の斜面に入ってしまったようだ。急斜面だがこの斜面を下り、ヌッカクシ富良野川沿い(林道があるらしい)を戻るルートもあるようだが、無理をせず、シールを付けて尾根まで登り返し、北尾根を少し下ってからトレースに入り、駐車地点まで戻った。

渡渉あり、強風あり、シール貼っての登り返しあり、と今日も山スキーらしい1日だった。気温が低く下山完了までいい雪だった。ただし、北尾根下部のトレースは大勢が滑ってつるつるだった。

最終日は、鴨鍋。鴨鍋もおいしかったが、鴨のローストがおいしかった。表面だけ焼いてアルミホイルで包んでフライパンの中で休ませてカットしたロゼ色の鴨ロースト。塩とわさびで食べたが、絶品だった。

遠征の備忘メモ

◎白銀荘
聞きしに勝る立派な施設だった。非常に快適。しかも安い。
宿泊料 3000円(1泊あたり)暖房料 150円(同上)入湯税 50円(1日あたり)株式会社上富良野振興公社が運営している(三セクか。)
・地下1階(乾燥室、スキー置き場など)、地上2階建て。1階がホール、受付、食堂、台所。2階が居室。鉄筋コンクリートの立派な施設。
・個室(和室)は2つ(4人部屋)、2段ベッドの12人部屋が4つ。個室は早めに予約しないと埋まってしまうようだ。
・売店には、最低限の調味料(塩、醤油)などは置いてある。生鮮食品は一切ないが、カップ麺などはある。ジャンキーな冷凍食品の自販機はあったが、いつ見ても売り切れランプがついていたので、補充してないのかも。
・白銀荘は過剰に暖房が効いていて暑いぐらい(館内の温度計だと24℃だった。)。持参した防寒着(ダウンジャケット、厚手フリースなど)は不要だった。そのかわり、半袖Tシャツと薄手のズボンが欲しかった(慣れた人は半袖シャツだった)。
・自炊のみ。自炊設備が充実。大型冷蔵庫3台ともう1台。食品の冷蔵、冷凍保存が余裕で可能。大きな台所。ガスは2口のコンロが3台あり、50円で20分間使える。カセットコンロもたくさん置いてあり、ガスボンベはフロントで1本200円で買える。包丁、まな板、ざる、ボウル、菜箸など一般的な調理器具は揃っている。フォーク、スプーンもある。流しは混合水栓が4つ。調理台も広く、3パーティぐらいなら同時に調理可能。ガス炊飯器もある。持参する必要があるのは、調味料とお箸、あとは食品のみ。食卓でのジンギスカン、焼肉は禁止(鍋はOK)。
・予約は電話のみ(0167-45-4126)

白銀荘は文句なしに素晴らしい宿。自炊派山スキーヤーには最高の宿なのでは。
かなり寒く、風も強いことが多いので、標高は1500mあたりまでしか上げられないことが多いだろうが、ニセコと同じで低めの標高でも雪がよくて十分楽しめる。地元スキーヤーにお勧めコースも聞いたので、また来年、ぜひ再訪したいものだ。

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